なぜ経営者は導入するシステムを値段だけで決めがちなのか

公開日:2019-06-16
最終更新:2019-06-16

久しぶりの投稿ですね。
今回は Ruby や Rails などの技術的な内容から離れて、
色々考えたことを書いていきたいと思います。

で、早速本題です。
僕はユーザー企業に勤務していますが、往々にしてタイトルにあるとおりの、値段だけで導入するシステムが決定する状況を見たり、自分自身も実際にそうした判断を下されたりしてきました。

んで、つい最近こんなボヤキツイートまでしてしまったわけです。

そこで、なぜ経営者は値段だけで導入するシステムを決めがちなのか、ということを考えてみました。
ちなみに、ここでの「経営者」はユーザー企業の経営者で、営業やその他業種上がりの経営者を想定しています。技術者上がりの経営者はこういったことは少ないんじゃないかと思ってます。

結論から言おう

と、ここまで、「大根買う話じゃねーぞ」って息巻いてましたが、考えた末、現状だと値段だけで決めちゃうよね・・・となってしまいました。

どういうことだよ!って突っ込みたくなりますが、考えた結果、次のことが値段だけで決めてしまう原因なんじゃないかと思ったわけです。

  • 経営者は技術なんて知らない
    まず、経営者は技術なんて知ったこっちゃありません。興味もないのです。
    なので、導入するシステムについて、僕らエンジニアがどれだけ素晴らしいシステムなのか、熱弁をしたところで、響くものは少ないのです。
    AWS の素晴らしさ、コンテナの便利さ、マイクロサービスアーキテクチャやら AI やら、CI やらあれこれ紹介して、これまでこんなに不便だったものがこんなによくなります!!と言ったところで、やはりピンとこないのです。

  • 経営者は見てる世界が違う
    そもそもエンジニアと経営者は見ている世界、見えるモノが違います。変態エンジニアにもなるとバグの匂いがしたり嫌な予感がしたり、常人の五感では捉えられない何かを感じたりしているわけですが、経営者は概ね普通の人です。経営者に見えているのはヒト、モノ、カネなど、ビジネスの流れが見えていると言っていいでしょう。
    エンジニアに見える世界で重要なことと、経営者に見える世界で重要なことがそもそも違います。
    更にいうと、経営者はシステムがほしいのではなく、課題を解決したいのです。

結果として

上述したこれらのことを意識せずに経営者にプレゼンなどしたら結果は火を見るより明らかです。
経営者には時間がありませんし、決断することが仕事です。エンジニアの主張する、導入したいシステムについて、ダラダラと検討する時間はありません。さっさと決めてしまいたいのです。経営課題が山積していますからね。

結局そんなプレゼンをされたら、エンジニアと経営者の共通言語であるコストを根拠に決断するしかありません。

「で、いくらかかるの?」
「もっと安くできないの?」

という具合です。

どうすればいいか

エンジニアが思うメリット・デメリットは、経営者(経営)にとってもメリット・デメリットなのか、常に疑問に思わなければなりません。
ユーザー企業のIT部門は経営と両輪になっていなければなりません。経営課題をITで解決するのが役目ですから、経営者のわかるようにシステムの導入について提案しなければなりません。
プロトコルを経営者に合わせる必要があります。

手段と目的を再確認する

システムの導入に限った話ではないですが、手段が目的化することがあります。
何らかのサービス、システムの導入は課題の解決手段であり、目的であってはいけません。
手段が目的化した場合、適切な投資対効果が得られず、課題の解決に至らなかったり、
導入した効果が限定的になります。

会社にとって何が成長の足かせになっているか、今後リスクになりうることは何かをよく観察する必要があります。
また、経営課題は会社の中長期経営計画などで述べられているような、明確化している経営課題と、経営者が気づいていない経営課題があります。
既存のシステムが足かせになって経営課題になっているようであれば、IT部門がそれを明確化しなければなりません。

解決する課題の優先順位を明確化する

解決すべき課題が明確になったら、優先順位をつけます。これは経営者と合意できると良いでしょう。
このときポイントになるのが、あれもこれも優先度高はやめることです。大抵うまく行きません。
QCD(品質、コスト、納期) のどれか、あるいは全てが担保できなくなります。

ここでやるべきなのは、解決したい課題を上から順に並べ、上から順に取り組んでいくことです。
そうすることで、特定の課題に最大限リソースを集中させることができ、QCD を担保しながらも、技術的な負債も残りにくくなります。

まとめ

経営者は値段だけで導入するシステムを決めがちと考えていましたが、結局のところ、値段だけで決めざるを得ない状況を作っているのは我々エンジニアだったりするようです。
技術しか知らないエンジニアと、技術と経営を知っているエンジニアでは、どちらが重宝されるかは明白だと思います。

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2件のコメント

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06/17 09:06

社内のIT部門がある設定ですので、これはSIerのコンペのことをおっしゃってるのですかね。新Hogeシステム開発の見積もりで、A社5000万、B社3000万の場合、B社を選んでしまうと。仮に、A社の提案がクラウドで、B社がオンプレでも。 大抵の場合、社内のIT部門も経営トップとさほど技術的な知識に違いはないからかなと。日本は、技術者よりも営業の発言力の方が高く、政治的なところで話が決まってしまうことが多かったりします。ただ最近は、グローバル化も進んでおり、昔ほど経営者もバカではないかなぁと感じています。我々エンジニアも日本人のみのガラパゴス集団になりがちで、もっと外国人エンジニアとコミュニケーションを取る必要があるかなとも思いますね。。。

06/17 13:47

tafutada さん コメントありがとうございます。 そうですね、Sier のコンペや、内製するときのことを想定して書きました。

日本は、技術者よりも営業の発言力の方が高く、政治的なところで話が決まってしまうことが多かったりします。

これも日々感じますね。 こっちまで話が落ちてくる前に、IT不在のまま政治的な駆け引きで導入するシステムが選定されてしまっていることもあります。 勝手な推測ですが長年続くオーナー企業に多いのかな、と思います。

エンジニアも変わらないといけないと思いますが、経営者のITへの理解も進まないといけないんじゃないかなと思いました。

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