吸排気弁機構

公開日:2018-11-25
最終更新:2018-11-25

概説

燃焼室へ混合気を吸入するのがインテークバルブ。燃焼ガスを排出するのがエキゾーストバルブ。
2つのバルブの開閉時システムは、サイドバルブ(SV)式およびその変形ともいえるエフ・ヘッド(FV)式、さらにオーバーヘッドバルブ (OHV)式、オーバーヘッドカムシャフト(OHC)式に分類される。現在はSV式やFV式は当然のこと、OHV式もあまり使用されない。
(細川 武志2003. クルマのメカ&仕組み図鑑. グランプリ出版)。

シリンダへの吸気・排気をコントロールするバルブをそれぞれインテーク・エキゾーストバルブと呼び、クランクシャフトの回転をギアないしベルトで受けることにより、クランク角に合わせ適切なタイミングで上下(=開閉)する仕組みとなっている。 この吸排気弁機構と呼ばれる開閉タイミングを制御するための機械工学的な方式のバリエーションを本項で説明する。 なお、上記中のSV式やFV式は現行車両ではまず使われないため省略する(OHV式もかなりレア)。

なお、開閉タイミングは電子制御により開閉タイミングを(基準位置から)可変する仕組み(= VVT)については、
可変バルブタイミング制御の項で説明する。

種別

カムシャフト数/方式 OverHead Valve OverHead Camchaft
Single Camshaft OHV SOHC
Double Camshaft - DOHC

方式

  1. OHV(OverHead Valve)方式は、カムシャフトをクランクの隣(=シリンダ下部)に配置し、プッシュロッドによりシリンダ上部にあるバルブを持ち上げる。仕組みが簡素であること、重心が下にいくことが利点ではあるが、プッシュロッドを介するため高回転域に弱いというデメリットがある。高回転になるとプッシュロッドが上がりっぱなしになるバルブジャンプという現象が知られている。
  2. OHC(OverHead Camshaft)方式は、カムシャフトをシリンダ上部に配置し、ベルトなどによりクランクの回転をカムシャフトに伝える。カムがシリンダ上部のバルブのすぐ近くにあることから高回転域など精密な制御が必要とされる場合に効果を発揮します。OHVに比べ重量やメンテナンス性という点で劣りますが、現行車両のほとんどはOHC方式です。

図解

画像出典:https://4-mini.net/custom/ohv-engine

カムシャフト数

1つのシリンダに複数設置されるバルブに対して、カムシャフト1本(Single)なのか2本(Double)なのかという水準。
Doubleの場合、吸気と排気それぞれのバルブにカムシャフトが用意されることとなる。V型エンジンなどシリンダが一直線にならんでいないエンジンの場合、ダブルカムシャフトを列ごとに設置する必要がある。

SHOCはDOHCに比べコンパクトかつ低燃費、また安価である点において勝っています。

DOHCは吸排気のそれぞれに制御用のアクチュエータ類が容易できるため、吸気と排気をより精密に制御でき、しいては高回転・高出力の制御が得意な方式となる。また、カムシャフトそれぞれにかかる負担が分散されるため、耐久性もSOHCに比べ高い。反面、部品数が多く構造が複雑、かつシステムとして高価という短所がある。

図解

画像出典:https://www.quora.com/What-is-the-difference-between-engine-with-Sohc-or-dohc

右図はV6エンジンDHOCの場合、2バンク構成となるため吸気・排気で2本 × 2バンク = 計6本使用することを図示

まとめ

OHV ⇒ SOHC ⇒ DOHCの順番で高回転・高出力が制御できるようになる。反面、構造の複雑さが高まり、部品数が多くなることで値段が高くなる。

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