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2018/11/15「Alexa Salon SP @東京秋のNLT(Not LT)大会」に参加してきた

投稿日:2018-11-16
最終更新:2018-11-16

Alexa関連のセッションを集めた勉強会「Alexa Salon [email protected]東京」に参加してきた。会場は五反田「DEJIMA」。初めて行ったけど、ここは伊藤忠テクノソリューションズさんの運営するイノベーションスペースとのこと。富士通だとPLYみたいな。タイトルにある通り「Not LT」ということで濃い話が聞けるだろうと期待して参加したら、それ以上に凄かったので駆け足で紹介(でも長い)。

Alexaでお金を稼ごうとしてみた(デジタルキューブ岡本さん)

(当日スライドはこちら)

Alexaのマネタイズについては、日本国内では現在スキルに対する直接課金の方法がないため、皆さん苦労されているところ。岡本さんの資料では、①スキル開発にかかる「コストを抑える」方法(AWS無料枠、VoiceApps等の無償開発ツール)、②「稼ぐ」方法(Alexa AWSプロモーションクレジット、開発者リワードプログラム、アカウントリンク先の自社サービスで課金)、③US/EU向けスキル課金(日本からも公開可能)の3つを取り上げた。

このうち3つ目の「US/EU向けスキル課金(Skill Purchasing)」の詳細が圧巻だった。実際にスキル公開した経験から、課金の種類、開発環境、課金用の商品定義、インテント実装方法とコツ(課金処理の途中でセッションが切断され、新しいセッションになるのでデータ永続化必須とか)、さらにはヘルパークラスのnpmパッケージ化までとフルコース。これ本当に無償でいいんですか。有償セミナーでやれる内容をさらりとコミュニティに提供されてて、その姿勢とかに震えた。そして、実際にUS向けにスキル公開してみたくなった(簡単じゃなさそうだけど)。

AWSを駆使してお客様の「声」をより一層反映させる方法(Showさん)

(当日スライドはこちら)

Alexaでduelするとか、美少女と会話できるとか、超個性的なコンテンツを次々にリリースしているshowさんが開発した「Alexaスキルに音声レビューを追加する」ツールの詳細紹介。

「スキル公開してもレビューが全然つかない」「ユニークユーザとか他の人はどのくらいついてるの?」という悩みはスキル開発者なら誰しも共感できるところ。でもAmazonもGoogleもLINEも何も手を打っていない。ならば「ないものは創る」と開発に至ったとのこと。資料は実装上の注意点にページを多く割いていて分かりやすかった。他にもAWS Loft Tokyoでの開発支援とか、性能・保守性を踏まえたサービス選定の苦労とか、サービス側のバグを踏んだとか、裏話もたくさん。RedShiftのコスト面が課題になったところSmartHacksさんがスポンサーとなったのも素敵(スマモトさんめっちゃ男前!)。

現在はGoogleHomeとLINE Clovaに対応しつつβ版公開の準備をされているとのこと。自分も自作スキルへの組込みを通じて活動を少しでも支援できればと思っている。

会話型VUIデザインのポイント(アマゾンジャパン畠中さん)

日本国内におけるAlexa立ち上げの中心人物。前半は裏話的に立ち上げまでのご苦労を教えて頂いた。アマゾン社内でも極秘扱いだったこと、APIドキュメントだけでなく開発コンソールまで日本語化の権限を与えられ頑張ったこと、その割にWebコンテンツを作っても公開に苦労していること(今でも一部コンテンツは畠中さんの個人S3にあるとか)。大変貴重なお話だったし、ますますファンになった。

後半は「会話型VUIデザインのポイント」として、スキル開発のライフサイクルにおけるプランニングとVUI設計の重要性、具体的な設計のコツについて、資料と動画で楽しく教えて頂いた。印象的だったのは、人間同士の会話の利点を踏まえた上で、スキルの会話を人間っぽくするポイントとして挙げた「記憶」「コンテキスト」「予想外の展開」 の3つ。特に3つ目の「予想外の展開」は普通に考えていても気づかない。時々ふざけたり無関係なことを話させたほうが親しみがわくということか。

セッションのスライドは非公開なものの、後半の内容はセルフラーニング教材として公開されており、12/14-15に開催の「Alexa Dev Summit Tokyo」でもセッションが設けられているとのこと。まだ参加受付してるので行ける人はぜひ。

Alexa × obnizでVUI IoTをはじめよう!(田中みそさん)

(当日スライドはこちら)

バナナパンツでおなじみの田中みそさんは、最近一押しのobnizについてのセッション。そのコンセプトに自分も衝撃を受けたデバイスで、年末年始の自由研究テーマにするつもり。

obnizの特徴(Wi-Fi対応のArduino、クラウド経由で使う)、使い方と注意点(obnizIDを知られると外部から制御可能なので暗号化して保存とか)、obnizに限らずIoTデバイスとAlexaを組み合わる際の最大の鬼門=8秒タイムアウトへの対策、obnizを出力端で使う場合の注意点(セッション切れるとobnizの出力も切れるのは知らなかった)などなど、実用的な内容だった。obniz、絶対に流行ると思う。

Voice UIデザイナーの時代~Storylineのピボットに見るスタートアップ事情~(Section-9 吉田さん)

今週頭にStorylineがinvocableに名称変更の上、有償化されたことを受け、急きょその背景分析に内容変更。ご自身がCEOならではの観点でのセッションに。

Storylineは2017年9月にベラルーシで創業され、スタートアップとして投資を受けつつ、完全無料のStorylineを開発した。5,000以上のスキルがこのStorylineで開発されているとのこと。ユーザー同士で問題解決ができていたり、CEO/CTOが直接コミュニティに参加しアーリーアダプターと良好な関係が構築できていたりと、開発コミュニティが非常に活発であるとのこと。

しかし、同様サービスが複数登場し他ツールとの混同が進んだこと、スキル開発が本格化すると他ツールに移行される=プロトタイプツールからの脱却、マネタイズへのプレッシャーなどからこのタイミングでの有償化になったのでは、との分析。

まとめとしては、スタートアップ・エコシステムの発展を知るうえで参考とすべき事例、との評価。この先、invocableのサービスだけでなく、会社がどのような成長をするのかという観点でも楽しみになった。

さいごに

LTでは消化不足になりそうなネタが多く、濃厚になりそうなイベントなのに、会の冒頭(!)で懇親会が始まったり、途中で体操タイムが挟まったりと、クラスメソッド清野さんの斬新な進行で軽やかに過ごせた。スタッフの皆様もお疲れ様でした。

来月にはAWS re:Inventも控えており、Alexaスキル開発は覚えることが増える一方だが、こうやって楽しみながら波に乗っていきたい。

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